2013年9月27日金曜日

エアガレージレッスン 生徒募集中!

店長の「何か書いといて~」という依頼は無視できませんので!ビシッ!
考えあぐねた結果。そういえば、エアガレージレッスンの全貌をまとめた記事を書いていないことに気づきました。

どんどんレッスンも増えていまして。全部のレッスンを受ければ一人で大所帯バンドが出来ちゃいますよね♪


【エアガレージレッスン講師陣 (敬称略)

♪ASA-CHANG <ドラム・パーカッション・タブラボンゴ>
開催曜日: 土曜日と日曜日

♪阿部 光一郎 <ベース>
開催曜日: 月曜日

♪荒井 伝太 <ブギウギピアノ>
開催曜日: 火曜日と日曜日

♪桜井 芳樹 <ギター・ウクレレ>
開催曜日: 月曜日と土曜日

♪高田 漣 <ウクレレ・アコースティックギター・スチールギター・スライドギター>
開催曜日: 土曜日と日曜日

♪塚本 功 <ギター>
開催曜日: 日曜日

♪原 さとし <バンジョー>
開催曜日: 土曜日

♪八橋 義幸 <ギター>
開催曜日: 木曜日

どのレッスンも全くの初心者の方~上級者の方までご参加いただけます!!

ご興味持たれた方は、店長 川内までお問い合わせください。
airgarage.lesson@gmail.com
こちらのメールがレッスン専用のメールになりますので、ご希望のレッスン名、お名前、ご連絡先をお送りくださいね。

ご連絡お待ちしてます!!



2013年9月23日月曜日

(((おんがく目レキシ科))) ロカビリー誕生 その六 ブギウギ

その五までは主に白人音楽に関しての情報でしたが、今回からはさらに重要な黒人音楽について書いていこうと思います。
と言っても、調べれば調べる程あらゆる国・人種のあらゆる音楽がお互いに繋がり混ざりあっていて「黒人音楽」「白人音楽」「混血音楽」etc... と書いて行くのがそもそもナンセンスな感も否めないですが。。

まぁ、その辺はのちのち書いて行くとして。
今日はロックンロールにも直接的影響を与えているブギウギについてです。
切り口はロカビリーですので、その一で載せたフローチャートをもう一度。



ロカビリーに影響を与えた黒人音楽は様々ありますが、もちろんそれぞれの音楽にも成り立ちがあります。



ブギウギを語る上で、切っても切りはなせないのは"ラグタイム"と"ブルース"です。
ラグタイムは主に1897年〜1918年に流行した音楽で、特徴はシンコペーションリズム。


St. Louis(ミズーリ州)やNew Orleans(ルイジアナ州)のアフリカ系アメリカ人のコミュニティーでダンス音楽として始まった音楽で、Ernest Hoganという人がこのジャンルの確立に尽力した様です。



ん〜。さすがに音源がみつからないので。。
Ernest Hoganが書いた"La Pas Ma La"を演奏するRagtime Skedaddlersの映像を。

1899年にJohn Philipが発表した"Maple Leaf Rag"は聴いたことがある方も多いのではないでしょうか?

アフリカンミュージック特有のポリリズムとなまり感が、ヨーロッパの音楽とは違う雰囲気ですよね。リズムが遅れた感じで聴こえるのでRag(タイムラグのラグ)という言葉が付けられたようです。
ただし、ラグタイムは後のジャズとは違って楽譜がきちんとあってその通りに演奏するのが基本というクラシック音楽の系譜を踏んでいます。
そしてラグタイム自体は、1918年以降1970年代にリバイバルブームが来るまで陰を潜めてしまいます。。地道に続けていた人もいたようですが。


さてさてラグタイムのこのちょっと小綺麗な感じが、そのまま当時の南部黒人の心にフィットするか?と言われると「いやいや〜物足りないでしょ!」と思ってしまうのは当時の様子を妄想中の私だけではないはず!?

やはり、ラグタイムが発生した直後から、南部黒人の民族音楽とも言えるブルースと混ざり合い泥臭く人間臭いピアノスタイルが産まれてきます。
“バレルハウス” “ホンキートンク” という安酒場ではボロボロのピアノをガンガン叩く様に弾くスタイルが生まれ、それがそのまま“バレルハウス・ピアノ” “ホンキートンク・ピアノ”と呼ばれる様になり、まさにそれがブギウギピアノになるわけです。

エアガレージ講師の荒井伝太氏、酒場ではなく地下スタジオで調子っぱずれのピアノを弾く。

1920年代にはシカゴにブギウギピアニストが集まります。シカゴではアパートの家賃の払えない人がブギピアニストを傭いパーティを開いてその会費の上がりを家賃に当てる習慣があり(ハウス・レント・パーティと言います)、そのパーティで腕を磨いたピアニストも多数居ました。

その一人Pinetop Smithの "Pinetop's Boogie Woogie"(1928)


この曲で初めてブギウギという言葉が使われたとされています。


長文になってしまったので、今日はこの辺で。おつきあいアリガトウゴザイマス

つづく。


参考図書:中村とうよう著 "大衆音楽の真実"
参照サイト wiki http://en.wikipedia.org/wiki/Ragtime


おぐ

バックナンバー
1. ロカビリー誕生イントロ
2. ヒルビリー
3. スライドギター
4. ウエスタン・スウィング(戦前)
5. ウエスタン・スウィング(戦後)




2013年9月20日金曜日

(((おんがく目レキシ科))) ロカビリー誕生 その五 ウェスタン・スウィング(戦後)

戦後のテキサスは、戦前よりもより多くの州から新住民を迎え入れます。
それに伴い、黒人労働者が多く流入して、テキサスのウェスタン・スウィングは特に黒人ブルース、リズム&ブルース、ジャンプなどの影響を受けるようになります。

そのころ張り合っていたレコードレーベルがMGMとキング社。
MGM在籍











Bob Wills & Texas Playboys "Liberty"(1949)

Bob Wills & Texas Playboys "I'm sitting on top of the world"(1935)演奏はもうちょっと後の映像かも。。?

確かに、戦後の方がビートが強いですね。おんなじ曲で比較してみたいのですが。。
やはり大御所も流行りはどんどん取り入れていくということで。

MGMに対抗するキング社在籍は
Delmore Brothers "Fright Train Boogie"(1946)

Moon Mullican "Cherokee Boogie" (1951)

Hunk Penny "Let Me Play With Your Poodle"(1947)

残念。。You Tube で見つけられなかったのですが。。Al Dexter "Hi-De-Ho Boogie"は、ギターの感じとか大分ロカビリーに近いです。
ここ↓でちょびっと試聴出来ました。
http://www.allmusic.com/artist/al-dexter-mn0000420342/songs


こんな感じで、戦後はさらにさらに人種の垣根を越えて音楽が混ざっていきます。

ウェスタンスイングまとめ


おぐ

バックナンバー
1. ロカビリー誕生イントロ
2. ヒルビリー
3. スライドギター
4. ウエスタン・スウィング



2013年9月9日月曜日

(((おんがく目レキシ科))) ロカビリー誕生 その四 ウェスタン・スウィング(戦前)

二で書いたヒルビリーブルースは、アパラチア山脈地方発祥。(wikiから画像を借りました。茶色い所に山脈があります)



で、今日のウェスタン・スウィングの発祥はテキサス。(同じくwikiから画像を借りました。赤い所がテキサス州です)


起源ははテキサス州ダラス近くのフォートワース地方で生まれたダンス音楽でした。

その音楽に、テナーバンジョー・ピアノ・アコーディオン・スティールギターが加わりジャズバンドの形態となりテキサスの白人の間でダンスミュージックとして栄えました。
音としては、ヒルビリーにブルース・ジャズ・ケイジャンなどを加えた黒人と白人のミクスチャー音楽です。


ではなぜ、テキサスで盛んになったのか。。。

1930年代の世界恐慌(1929年~)による不況時代にテキサスは石油産業が活発になりました。
その為職を求めて南東部アパラチア系の人々・ルイジアナ・ミシシッピ・アラバマ・ケンタッキー・メキシコからあらゆる人々がテキサスに向かい、テキサスは人種のるつぼになってゆきます。

故郷を離れて働く人々の心のよりどころはやはり音楽。ウェスタン・スウィングは様々なアメリカンミュージックを含んだビート感溢れる音楽だったため、テキサスの多くの人々の心をとらえました。

Bob Wills & His Texas Playboys "Spanish Two Step"
  Texas Playboysはヒルビリーシーンでドラムを重要視した初めてのバンド




Swift Jewel Cowboys "You Gotta Ho De Ho (To Get Along Me)"
  Swift Jewel Cowboysは黒人エンターティナーCab Callowayの影響を受けてます

Cab Calloway's Hi De Ho


は~。かっこいいCab Calloway! ブルースブラザーズでも面白かったですけど。


ところで、上の方で書きましたケイジャンとは・・・
ルイジアナがフランス領だったため、フランス系の住民が演奏していた音楽で、アコーディオンとフィドルが入っています。また、黒人や混血の人が演奏していたのがザディゴという音楽でウォッシュボードが入っています。


それでは今日はこのへんで。



参考図書 鈴木カツ著 ロカビリービート

おぐ
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載せてみたい方おられましたら、コメント下さい。
閲覧者の9割が外国からのアクセスなので、意外な国で興味を持ってくれるかも。

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1.イントロ
2.ヒルビリーとヒルビリーブルース
3.スライドギター






2013年9月6日金曜日

(((おんがく目レキシ科))) ロカビリー誕生 その三 ヒルビリー スライドギター

ブルースと聞けば、スライドギターの音を思い浮かべる方も多いのでは?
黒人のカントリーブルースマンが開発したという定説がありますが、白人ギター奏者も同じような奏法にチャレンジしていたようです。
確かに、あの音が入ると歌の色彩がぐっと深まる感じがしますから、あらゆる人種の人がギターに新しい音を求めて試行錯誤していたのも想像できますよね。

 こちら店長作成のボトルネックです。おひとついかがですか?

白人スライドギターの第一人者
Frank Hutchison "The train that's carried my girl from town"

1920年代~30年代のスライドギター奏法は、ハワイアンと黒人ブルースの影響を受けて、ヒルビリーシーンの主要楽器となっていきます。
ブルーグラスではドブロ
カントリーではラップスティールとペダルスティール

ラップスティール。これはTEISCOのです。お店にあるので見てみてくださいね。

エアガレージで講師もしていただいている、高田漣さんが弾いておられるのがペダルスティールです。1:20頃からアップきまーす。
細野晴臣 Tokyo Shyness "暗闇坂むささび変化"


さてと、今日はこのへんで。
ハワイアンの話が出てきたから、常連のSさんに取材しないと!Sさんよろしくお願いします。

おぐ
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閲覧者の9割以上が海外です。

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1.イントロ
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2.ヒルビリーとヒルビリーブルース
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2013年9月2日月曜日

(((おんがく目レキシ科))) ロカビリー誕生 そのニ ヒルビリー


ロカビリーという名称は
ロックンロール(黒人音楽) とヒルビリー(白人音楽)を混ぜて作られた造語です。
そしてロカビリーは白人音楽(黒人のロカビリーバンドもありましたが、ごく少数)。

ちなみにヒルビリーというのは、今で言うカントリーミュージックの事です。(カントリー&ウエスタンという呼び方は1949年6月のビルボード誌で使われてから広まった呼び方らしいですよ。)

<ヒルビリー>
1920年代~30年代にアメリカ南部に古くから伝わるトラッドフォークをレコードにして発売したのが始まり。これ以降、南部田舎出身者のフォークはヒルビリーという名前で定着しました。
バンドではギター、5弦バンジョー、フィドルなどを使用。

<ヒルビリーブルース>
1920年代、30年代はまだまだ黒人差別の激しい時代ですが(ビリーホリディの「奇妙な果実」が録音されたのが1939年ですから)、この頃すでに黒人音楽に魅せられた白人のアパラチアン山脈地方出身のミュージシャンが現れます。
影響を受けたのは、ブルース。ヒルビリーブルースマンの登場です。

影響を与えた Blind Lemon Jefferson "Matchbox Blues"


後に出てくるCarl Perkinsもアレンジして歌っています。
Carl Perkins "Matchbox"


ヒルビリーブルースの大御所として知られる
Jimmy Rodgers "Blue Yodel No 1"

Carter Family "Wildwood Flower "


世の中では黒人差別が堂々と行われていた頃、黒人音楽の良さに心を奪われた白人も実は沢山いたということですね。


おっと、また時間が来てしまいましたので、このへんで。

参考図書 鈴木カツ著 「ロカビリービート



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